カテゴリー別アーカイブ: お知らせ一覧

農業共済新聞(9月)を更新しました。

好評の古代米「弥生紫」 文化財「阿波晩茶」
伝統製法を次世代に伝えたい
阿南市 新居義治さん
_【徳島支局】農薬・化学肥料を使わず米と茶を生産する阿南市那賀川町の新居義治さん(47)は、オンラインショップ「なかがわ野菊の里」を運営し、自身の農法と商品をPRする。
_販売する米の中で、平城京に献上されたといわれる古代米「弥生紫」は、もっちりとしたやわらかい食感と甘みが好評だ。農林水産省主催のフード・アクション・ニッポンアワード2016では上位10選の「究極の逸品」に選定された。
_「伝統を守りつつ食の安全・安心を届けたい」と新居さん。2019年には、国の重要無形民俗文化財に選定された「阿波晩茶」の製造を始めた。10年以上放棄されていた茶畑を整備し茶葉を栽培。夏季の成長した茶葉を摘み、木おけで乳酸発酵させ、天日乾燥する伝統的な製法を守る。
_「利便性や生産性が重視される今だからこそ、昔の人が残してくれた食への感謝の心、伝統的な製法での農作物、食品の魅力を次世代に伝えていきたい」と話してくれた。

 

発酵後の茶葉の天日干しに励む新居さん夫妻

「台風14号の接近に伴う農作物等の管理対策について」

徳島県立農林水産総合技術センター高度技術支援課より発表されておりますので、
ご注意ください。

台風14号の接近に伴う農作物等の管理対策について(徳島県へリンクします)

つきましては、今後の情報に十分ご留意の上、適切な損害防止に努めるとともに、
被害が発生した際は、遺漏なき被害の申告をお願いいたします

農業共済新聞(8月)を更新しました。

収入保険・私の選択
徳島県徳島市  天羽 俊文さん
補償の安心感が効率化推進

_けがや病気で収穫できなくなり収入がなくなることを不安に思っていたころ、NOSAI職員から収入保険が始まるという説明を受けました。農業共済にはない補償内容に魅力を感じ、2021年から収入保険に加入しています。
_収入保険に加入するために加入条件である青色申告を始めましたが、複式簿記の知識がなくても、自宅のパソコンと青色申告ソフトを使って簡単に申告することができました。自分の経営状態が把握できるので、今後の営農計画が立てやすくなりますね。
_地域の耕作放棄地を少しでも減らすため、離農する農家から耕作を請け負っているので、耕地は今後も増える予定です。収入保険で最低限の収入が補償されている安心感から、以前は検討するだけだった大型機械を22年に思い切って導入し、効率よく作業ができるようになりました。
_私は60歳を過ぎましたが、まだまだ現役。これからも長く農業をやっていくために、リスクへの備えや効率化のための設備投資が必要です。トラクターやコンバインは、GPS(衛星利用測位システム)ガイダンスシステムや自動走行、農薬散布の機能があるので作業効率が上がり、体への負担は少なく、事故防止に役立っています。
_最近は局地的な豪雨や異常気象など、個人の努力や備えではどうにもならないリスクが増え、私も21年に米価の下落で収入が大幅に減少しました。水稲共済では補償になりませんでしたが、収入保険に入っていたおかげで平年並みの収入まで補填することができました。
_農業は小規模農家や大規模農家、法人などさまざまな経営の形があります。あらゆるリスクに対応している収入保険は、私のような自分の働きが収入に直結する個人農家にも魅力のある保険だと感じています。

農業共済新聞(7月)を更新しました。

加工品販売、EUへの輸出も 有機ユズを丸ごと活用
徳島県三好市 中村博さん
手作業で害虫防除、園地守るナギナタガヤ

_【徳島支局】「ユズは果皮から果肉、果汁まで使うので、安心してまるごと味わってもらえる商品を届けたい」と話す三好市山城町の中村博さん(63)。標高400㍍にある中村農園の代表として「天空の徳島柚子」を栽培する。2016年に父の後を継ぎユズ栽培を始めると同時に、有機JAS認証取得を見据え、化学肥料・化学農薬を使わない栽培方法へ移行した。20年10月に有機JAS認証を取得し、ユズ玉や加工品の販売、黄色ユズのEU加盟国向け輸出にも取り組む。

_化学肥料や化学農薬を使わない有機栽培では、害虫防除や土作りが大きな課題だ。葉を食べるアゲハチョウの幼虫は手作業で1匹ずつ防除し、樹体を傷つけるカミキリムシが付かないように、これも手作業でガードネットを巻き付ける。
_ユズの下草にはナギナタガヤを植えた。土壌の浸食や養分の流出を防ぎ、夏場の地温上昇や乾燥を抑える効果が期待できる。ナギナタガヤが緑肥となり豊かな土を作り、害虫の天敵となるテントウムシやハチなどが集まるという。
_大切に育てた有機ユズをたくさんの人に味わってもらいたいという思いから、加工品は爽やかな酸味や香りを生かせるよう試作を重ねた。有機ユズ100%の「ゆずジュレ」「ゆずシロップ」を販売する。
_年間約2㌧のユズを加工品の原料とするものの、搾汁後の果皮が活用できていない。果皮を使った精製オイルや入浴剤などの開発を検討しているが、色や香りを再現させる加工技術や商品化にかかるコストなどが課題となっている。
_現在販売するユズは、約30年前に父が植樹した木から収穫したものばかりだ。老朽化で「着果の裏表が激しくなってきている」と中村さん。「ユズは果実が十分にとれるようになるまで長い年月がかかります。父が植えた木を切るのは忍びないですが、補植や改植をしながら、山城町のユズを守っていきたいです」と優しくほほ笑む。

「日当たりと見晴らしの良い農園で大切に育てた天空の徳島柚子を自信を持ってお届けします」と中村さん 園地の環境を改善する効果もあるナギナタガヤ ガードネットを幹に巻き付けユズの幼木を守る