シャクヤク 産地の維持へ若い世代に期待

シャクヤク 産地の維持へ若い世代に期待

_那賀町相生地区は西日本有数のシャクヤクの産地だ。相生シャクヤク部会部会長の下川浩一〈しもかわ・こういち〉さんはシャクヤクを栽培して20年になる。現在はハウス・露地合わせて25㌃で、「ルーズベルト」「滝の粧」など5品種を栽培。ハウスは3月中旬から4月中旬まで、露地は4月中旬から5月下旬ごろまで栽培・出荷する。
_美しい女性をたとえることわざに「立てば芍薬〈しゃくやく〉、座れば牡丹〈ぼたん〉、歩く姿は百合〈ゆり〉の花」とあるように、シャクヤクはすらりと伸びた茎の先に咲く花が美しく、母の日に贈る花として人気だ。
_JAアグリあなんの井岡明徳〈いおか・あきのり〉さんは「母の日用として淡いピンク色のルーズベルトだけで4万本が出荷されている」と話す。
_「灰色かび病の防除にはとても気を配り、収穫のタイミングが難しい。早すぎたら花が咲かないことがあるし、遅すぎたら花が開いて出荷できない」と下川さん。「今後は面積が維持できるよう、栽培をやめたり面積を減らしたりする人の園地を、30代、40代の若い人が継ぐように頼んでいる」と話してくれた。

 

 

 

 

 

写真説明=シャクヤクを収穫する下川さん