〈輝く女性たち〉〝味のある野菜〟を作りたい

〈輝く女性たち〉〝味のある野菜〟を作りたい

豊崎 舞 さん

★阿波市阿波町★ホウレンソウ、ナノハナ、アレッタ、スナップエンドウなど12~13品目100㌃)

*阿波町で農園「味菜園」を夫婦で営む豊崎さん。屋号は「甘い野菜がおいしいとよくいわれますが、甘味だけでなく、その中に酸味や苦味などの野菜本来の持つ味を出したい、〝味のある野菜〟を作りたいという二人の思いが込められているんです」という。
*阿波市・吉野川市の若手女性農業者で結成された「阿波スピカ」や、農林水産省が推進する「農業女子プロジェクト」に参加するなど、オンライン勉強会や情報交換などにも積極的に取り組んでいる。
◆    ◆
――就農のきっかけは?
*夫が長期間にわたり体調を崩したことがきっかけです。当時、会社員で育児休業中だったのですが、農園をそのままにできないし、主人が元気になったとき引き継げるように守っていこうと覚悟を決めました。退職後、NPO法人とくしま有機農業サポートセンターで半年間学び、本格的に農業に取り組みました。
――どんな取り組み?
*SNS(会員制交流サイト)などで情報発信をしています。圃場の様子や収穫した野菜が食卓に上がったときの写真など、農業の日常の一コマを目にしてもらえたらと思っています。
*個別宅配サービスをはじめとした取引先のうち、新たな販路を開拓したこともあり、前職のスキルというか、強みを生かすことができたと思っています。
――これからの目標は?
*どちらかが主で農業を行うというよりも、支え合いながら2本柱でやっていきたいです。二人とも現場が好きで、ずっと土を触っていたいという思いがあります。日々学びと実践。大きく広げていくよりも、目の届く範囲で品質の良い野菜を安定的に作っていけるようにしていきたいですね。

写真説明=「土作りが一番難しいので、土壌分析をして、前作との兼ね合いやバランスを、微調整を加えた施肥計画を二人で相談しながら立てています」と豊崎さん