ナシのジョイント栽培 早期成園化、省力化に期待

ナシのジョイント栽培 早期成園化、省力化に期待

*「安定した収量を確保しておいしいものを生産することが、もうかる農業を実現させ、後継者育成・産地保全につながります」と話すのは、徳島市応神地区なし部会長の喜多国夫さん。
*喜多さんがナシの栽培を始めたのが約45年前。当時は生産農家が多く地域は活気づいていた。しかし、後継者不足で離農が増え、今では当時の4割ほどまでに生産戸数が減った。
*生産者として、また部会長として後継者問題の打開策を模索していた喜多さんは、ジョイント仕立てによる栽培方法に目を付けた。従来の栽培法方に比べ成園化が早く、剪定の簡易化、省力化が図れるのがメリットだ。「知恵を絞って熱意を持ってやれば、周りにも希望が湧いてくると思います」と喜多さん。
*そんな喜多さん自身にもうれしい出来事があった。息子さんが就農し後継者ができたことだ。それまではがむしゃらにやってきたが、息子さんの手助けを受け、余裕ができたことで、今までと違った角度で樹と対話できるようになったと話してくれた。

写真説明=「やっと樹が見えるようになってきたんですよ」と喜多さん