新事業にバナナ栽培 年内収穫を目指す 徳島市 観葉植物レンタル業「SLOTH」

新事業にバナナ栽培 年内収穫を目指す 徳島市 観葉植物レンタル業「SLOTH」

*観葉植物のレンタル業「SLOTH(スロース)」代表の辻健作さんは、徳島市でバナナ栽培を始め、年内の収穫を目指している。高さ5㍍の3連棟ハウス(15㌃)内にはバナナの木が並ぶ。収穫できるころには3㍍ほどに育ち、手の届く高さで取ることができるという。

*栽培するきっかけは3年ほど前。「子どもに初めて食べさせるものを探していたとき、国産のバナナがあることに気づいた。これを徳島で作れたら」というスタッフの言葉からだ。それは面白い」と、2018年2月にスタッフと4人で、国産バナナを栽培する岡山市の「D&Tファーム」を訪問。たわわに実るバナナに感動し、SLOTHの一部門として栽培に取り組むことにした。
*D&Tファームを訪問後、バナナ栽培への熱意は強くなったが、辻さんをはじめスタッフも本格的な農業経験はない。そこで、スタッフ2人がD&Tファームで2カ月余り研修を受けた。一方、辻さんはバナナ栽培を始める土地を探し、SLOTHからも通える場所を見つけた。
*今年2月、D&Tファームの「凍結解凍覚醒法」で改良された「グロスミッチェル」の苗を265本植え付けた。凍結解凍覚醒法はD&Tファームが研究開発した技術で、苗を零下60度まで冷却凍結し、解凍して培養する。氷河期を疑似体験させることで、耐寒性に優れた苗ができるという。
*栽培地はもともとは田んぼだったため、地下水をポンプでくみ上げて使用している。
「農薬を使わない栽培のため、ハダニやカイガラムシを水で洗い落とすのには豊富な水が必要なので助かっています。また、虫を見つけたら手でも取っているのですが、試しに置いてみたウツボカズラが活躍してくれているんですよ」。食虫植物のウツボカズラの中をのぞくと羽虫が多数入っていることがあるという。
*年内には最初の収穫ができる予定だ。「『22世紀バナナ』と名付けて販売したいです。名前はいろいろ候補が挙がりましたが、次世代に向かって、体に良いものを作り続けたいという思いを込めて名付けました。人にも自然環境にも優しい方法で育てて、来年には薪(まき)ストーブを設置して、エネルギー源についても考えます。バナナは増やせるならどんどん増やし、同じ凍結解凍覚醒法で栽培できるコーヒーも栽培したいですね」と意気込んでいる。

*写真説明=「SLOTHで栽培するD&Tファームの苗木は寒さに強く生育が早いのが特徴」と辻さん