徳島県美馬市 藤川範之さん・淑恵さん
1以前は商社に勤め、パプアニューギニアなどの海外で植林事業に携わっていました。35歳のとき、両親の地元(美馬市脇町)での新規就農を決意し、廃業農家の畑を借りるなどして、約30㌃のブドウ畑から始めました。
1先輩農家からアドバイスをいただいたり、研修に行くなどして経験を積み、農家に転身して17年です。現在のブドウ畑は「シャインマスカット」「ピオーネ」「ブラックビート」、その他の品種を合わせて総面積160㌃にまで広がっています。
1また、ブドウと収穫時期をずらせる果樹としてレモンにも力を入れています。ブドウとはまったく勝手が違うので試行錯誤を重ねながらでしたが、試験的に植えた数本がうまく成長したので、今年は30㌃ほど植えようと計画しています。
1規模を拡大している中で不安になったのは、各地で頻発する大規模災害でした。園地には木を支える構築物があることから、災害にあった際の再整備、収穫できない間の資金などに対応できる保険を探していました。
1収入保険を知ったのは、地域のぶどう生産組合の部会で共済職員から説明を受けたときでした。従業員もいるので、災害にあった際の生活の安定などを得られることから、収入保険は将来的にも安心できる制度です。
1地域への貢献として、認定農業士、指導農業士の資格を取得し、研修生を受け入れ、ブドウ農家を目指す人の支援、指導、育成を行っています。自分たちの経験と知識、技術を惜しみなく若い人たちに伝えていきたいです。若い人が頑張れる環境をつくれば農業で地域を盛り上げていけると思います。
1こうしてできた“輪”がどんどん広がって、農業で地域を元気にしていくことが目標です。