〈特集〉平成から新時代へ

〈特集〉平成から新時代へ

_ 「平成」が間もなく終わろうとしています。皆さんにとって、平成の30年間はどんな時代でしたか。今号では、若手農業者さんに、平成を振り返るとともに、新時代への期待や抱負について聞きました。

がむしゃらだった創業期
激動の時代をチャンスに

徳島県小松島市  樫山 直樹さん

_平成14年に父が樫山農園を創業した時に、アメリカで2年間の農業研修を経て就農しました。
思い返せば、創業期は本当にがむしゃらにやったという感想ですね。樫山農園でしか作れない高糖度のフルーツトマトを目指して、研究を重ね、施肥を機械化するなど、樫山農園流の徹底した栽培管理を確立しました。
_樫山農園の理念でもあるんですが、地域を支えるんだという使命感を持って農業に取り組んできました。
昨年9月に代表取締役に就任しました。これからの時代は、TPP11や欧州EPAなど、農業も激動の時代を迎えることになりますが、ピンチとチャンスは表裏一体だと思っています。チャンスを生かすために、より付加価値の高い農産物を提供するなど、この環境の中で経営者としてできることを精いっぱいやるだけです。

アジア市場への参入
_具体的な戦略としては、「珊瑚樹(さんごじゅ)」というブランドでフルーツトマト栽培を行っていますが、今年から規模拡大をして収益性を高めていきたいですね。
_また、アジアで急速に発展している国も多いので、そういった国々のマーケットに参入して受け入れられる農産物を提供していきたいです。

▽有限会社樫山農園=フルーツトマト70㌃(水耕栽培)、水稲55㌶、裸麦10㌶、大豆4㌶、コマツナ(農薬不使用)50㌃、菌床シイタケ1万8千菌床

写真説明=「樫山農園が誇るフルーツトマトは、さらに収益性を高めていきたいですね」

20190303