収入保険制度2019年スタート 安全網が充実

収入保険制度2019年スタート 安全網が充実

〇安全網が充実
_農業経営者ごとの収入全体を対象とした収入保険制度が2019(平成31)年1月から始まります。対象となる品目には基本的に限定がなく、これまで農業共済に加入できなかった品目もカバーしています。加入の要件は、前年秋の加入申請時に青色申告の実績が1年以上あることで、国が掛金の助成を行います。自然災害などによる収量減少に加え、農業共済では補償できない価格低下などの収入減少も対象とすることから、農業経営のセーフティーネットとして期待が高まっています。加入を検討している農業者の声を聞きました。
〇価格乱高下の経営安定に
_生け花や正月の飾り付けとして取引されている「姫南天」は、徳島市の入田(にゅうた)、一宮(いちのみや)、上八万(かみはちまん)地区を中心に栽培され、年間出荷量が西日本一の産地だ。徳島市上八万町の小川俊雄さんは、姫南天の栽培を始めて今年で5年目。生産者の高齢化が進み、上八万地区でも生産者が減る一方、需要は高い。
_小川さんは「これまで花木については、収入を補償するものがなかった。収入保険制度では品目の限定が無く、花木も補償対象ということに期待している」と話す。
_姫南天は、定植後5年が出荷の目安とされ、寒暖差で葉が色づき、葉の色が赤いほど値段が高く、緑が多いと値が下がる。片葉や軸の曲がりによっては出荷できない場合もある。
_「年末の出荷時に葉が赤くなるよう管理する。温度差がその年によって違うので、気温の変化に気を付けて作業をする必要がある」と妻の寿満子さん。昨年は葉が赤くならず値段が下がったという。
_小川さんは「姫南天は病害虫に強く比較的管理はしやすいが、年によって値段の差が激しい。収入保険に加入して経営が安定すればずっと続けられるし、徳島の姫南天は品質が良く好評なので、新たな市場拡大に向けて期待も高まると思う」と話す。

写真説明=「気温の変化に気を付けて作業しています」と小川さん夫妻

2017112

 

 

 

 

 

 

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