_今年でオープン7年目を迎えた、佐那河内村の産直市&ギャラリーカフェ「佐那の里(さなのさと)」。地元の新鮮な野菜や果物、加工品や工芸品などを販売する傍ら、ギャラリーカフェを併設している。買い物の合間にゆったりとした時間が過ごせる、地域住民の憩いの場としてにぎわっている。
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_イベントが好きな近所の仲良し女性5人で始めた佐那の里は、集落等活性化補助金を活用し、使われなくなった倉庫を利用して2010年7月にオープン。野菜や果物は全て佐那河内産で、常時30~40人から出品がある。
_代表の笠井博美さんは「売るために作っているのではなく、家で使うために作っている野菜なので、安全・安心で旬の野菜が常にあります。お米もよく売れて、佐那河内村の棚田米がすごく人気です」と話す。村外からの来客も多く、野菜の料理の仕方を聞かれて教えてあげることもあるという。
_「メンバー5人それぞれが、今まで勤めていた時の経験を生かして役割分担をし、自分ができることをしているので楽しんでやっています。メンバーの旦那さんたちが周りの草刈りや木を切ってくれるので、とても助かります」と周囲の協力に感謝する。
◎小学生が発表会
_産直市内にあるギャラリーカフェは、村内外の誰でも無料で3カ月間展示できる。顧客の中で写真や工芸が趣味の人に声を掛けて展示を勧めることも。買い物後にコーヒーや夏はゴーヤージュースを飲みながら、だんらんできる憩いの場所だ。
「バンドの練習に場所を提供したことも。生バンドを聞きながら買い物をするのもいいですよ。地元の小学生の落語の発表会を開催した時は近所の方を呼んであげると喜んでくれたし、移住されてきた方や外国の研修生らに料理を教えてあげるなどして、地域住民との交流の場でもあります」と笠井さんは話す。
◎社会貢献したい
_昨年9月にギャラリーカフェ内に厨房(ちゅうぼう)を造り、地元の食材を使った弁当作りを始めた。事前に予約をすると仕出しも可能で好評だ。
笠井さんは「敬老会にお弁当を作ってあげたり、地元の小学校にかき氷をしに行ったりすると、すごく喜んでくれます。社会貢献として地域のために、これからも元気で頑張れるだけ頑張って、楽しくやっていこうと思います」と話してくれた。
写真説明①=「佐那の里は生活リズムの基本であり生きがい」と話す笠井さんは農業委員も務める
写真説明②=佐那の里の店内。営業は毎週土、日曜日の午前8時~午後4時
写真説明③=佐那の里の前でメンバー。前列左から吉本さん、樋口さん、新居さん、後列左から笠井さん、東條さん
写真説明④=買い物の合間に一息。備品は全て村内住民や大工がくれたものという