__「未来の子供たちに、安全で安心な環境と食物を残すために」を合言葉に、水稲の有機栽培の省力化技術を中心とした研究を実践している小松島市の東根政好さん。2011年2月に「有機稲作徳島成苗の会」を設立し、県内各地の会員22人に有機稲作栽培の指導をしている。東根さん自身は2㌶栽培をしていて、うち1㌶で「てんこもり」のポット栽培をしている。
__てんこもりは成熟期が「コシヒカリ」より7日程度遅く、直播栽培にも適した晩生品種で、収穫量と品質が安定し、食味は「コシヒカリより粘りが少なくあっさりしておいしい」と東根さんの妻・喜久子さん。
__ポット方式を利用した育苗による栽培は、農薬や化学肥料を使用しなくても力強く育つので有機稲作を行うのに最適だ。「除草剤は一切使わず、有機肥料だけで栽培。食べ物には農薬を使いたくない」と東根さん。
__12年に、徳島県が農産物の生産・品質管理体制を県が検査・認証する制度の「とくしま2安農産物(2安GAP)」に認定された。東根さんは「ポット栽培で稲の生きる力を最大限に引き出し、安心して食べていただけるお米をこれからも作りたい」と笑顔で話す。
▽問い合わせ先=有機稲作徳島成苗の会、電話088(641)2311
写真説明=結婚して50年という東根さん夫妻
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