温州ミカン、水稲、オクラ やりがい いっぱい

温州ミカン、水稲、オクラ やりがい いっぱい

Uターンし就農3年
規模拡大へ意欲

勝浦町久国の市原賦之(たけし)さん(35)は、2013年8月に帰郷。新規就農支援金制度を利用して就農3年目を迎え、温州ミカン62㌃、水稲10㌃、オクラ20㌃を栽培している。

大阪の食品乾燥機メーカで働いていた市原さんは、「農業に元々興味があったので、やってみたかった。サラリーマンを続ける気はもうなかったですね」と当時を振り返る。
ハローワークでの職業体験として、県農業大学校で3カ月間勉強。畑を借りて野菜栽培を始めようと思っていたとき、役場の協力で、規模縮小を考えているミカン農家から園地を借りることができたという。
「分からないことは近所のベテラン農家の皆さんに教えてもらい、JAの営農指導員や県の支援センターの職員さんとも常に情報交換して協力してもらっています」と、支えてくれる全ての人に感謝している。
これからの収穫に向けて、摘果と防除には細心の注意を心掛けており、今年は特にカメムシに気を付けているという。摘果剤を使用した摘果作業の労力軽減を図り「JGAP(ジェイギャップ)」(農業生産工程管理)の講習会にも参加し、適切な農場管理で安全な農産物を生産できるよう学んでいる。
出荷先は、産直市や地元スーパーなどで「自分で値段を決められるので、やりがいがあります。農業はサラリーマンよりずっと面白いし、苦労している感覚は全くないです。性格に合っているのでしょうね。ただサボったら、その分自分に返ってくるだけ」と話す。
夏はオクラの栽培、11月末から12月にかけては温州ミカンの収穫。1、2月の冬野菜の栽培では、新品目に挑戦したいと考えており「農業以外に趣味はないです。時間があれば2人の子供と遊ぶことだけ。自然と畑に足が向くんです」と意欲的だ。
今後はミカンの栽培面積を増やしたいと考えている。「一年でも放っておくと園地は荒れてしまうので、できれば栽培をやめてすぐの園地を借りたいです。難しいですが規模拡大を目指して頑張ります」と熱く話してくれた。

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