鳴門市大津町でナシを栽培して10年になる林晃司さん(30)。この地で栽培を続けてきた父親の孝典さん(59)から技術を受け継ぎながら、1.6㌶の園地で主な作業を晃司さんが行っている。
「ほぼ全てを愛媛方面に出荷しており、市場での評価を得るために味にはこだわっています」と晃司さん。品種は「幸水」と「豊水」で、甘い味にするために肥料は魚類由来の肥料を主に使い、機械を使って散布せずにナシの木一本一本の様子を見ながら施肥量を変える。
「年間の肥料代だけでも、一般的にいわれている肥料代の2倍くらいかかります。売り上げを増やそうとしたら、あまりいい方法ではないかもしれませんが、こだわりたいんですよね」と静かに話す。
就農は20歳の時で、家業の農業を継ぐことに対して特別な感情などはなく、「本当に自然に就農していた気がします」と晃司さん。今年から妻の桃香さん(28)も栽培に加わり、新たに家族3人体制での栽培が始まっている。
「今後の目標は今まで以上に省力化を進め、栽培環境を整えることです。妻のためにもね」と笑顔を見せてくれた。
▽問い合わせ先=精果園(電話088・698・6866)