〈魅力ある農業に挑戦〉消費増やし獣害減らしたい

〈魅力ある農業に挑戦〉消費増やし獣害減らしたい

_「ジビエ(野生鳥獣肉)の消費が増えることで獣害が減らせられれば」と話すのは那賀町の中川修さん。捕獲したシカやイノシシを食肉に解体処理する施設「中川食品」を2017年3月に自ら設計・建設した。
_中川さんは同町朴野(ほうの)で酪農を営んでいたが、現在は息子の裕司(ひろし)さんに経営を移譲。酪農で培った飼養管理の技術を生かし、地元の猟師がわなで捕獲したシカやイノシシを一定期間飼育した後、同施設で食肉に加工している。
_昨年、シカは冷凍や生で約100頭を食肉加工して、主に県内の個人や料理店に販売。捕獲時に重傷を負うか死亡し、食肉加工に適さないシカや解体後の皮は、皮革に加工して業者に販売した。
_これらの取り組みを行う際に必要な資格として、食品衛生管理責任者や「阿波地美栄(あわじびえ)」処理衛生管理施設などの認定を取得。さらに、県内に住むイスラム教徒からシカ肉の需要があったため、イスラム教の戒律にのっとって調理・製造したことを証明する「ハラル認証」も取得している。
_「捕獲したシカやイノシシの大部分が廃棄されている状態。何とか有効に利用できないかという思いは強いです。適切な処理や調理をすれば、これらの肉は衛生面や臭みなど消費者が懸念する事項はクリアできます」と中川さん。
_「シカやイノシシは、今までは農作物の損害防止のために捕殺することが前提の考えでしたが、食肉として利用していくならば、この考えも変えていかなければいけない。クリアする課題はまだまだありますが、挑戦していきたい」と話している。

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写真説明=「県内に7カ所あるジビエ処理加工施設や県と提携して、大手メーカーと交渉して販売量と販路の拡大を目指しています」と中川さん