伝統の黒米「弥生紫」 なかがわ野菊の里 

伝統の黒米「弥生紫」 なかがわ野菊の里 

「伝統の味を未来に伝えたい」と、土作りに力を入れ、農薬・化学肥料を使わずに徳島の伝統黒米「弥生紫」を栽培している「なかがわ野菊の里」の新居義治さん(41歳、阿南市那賀川町)。昨年10月に東京で開かれた「フード・アクション・ニッポンアワード2016」では、弥生紫が「究極の逸品」に選ばれている。

フード・アクション・ニッポンアワードは、国産農林水産物の消費拡大を推進する取り組みの一つ。8回目を迎える今回は、大手百貨店や外食事業など10社の代表者が最終審査員となり、全国の1008産品の応募から1次審査を通過した100産品から各社が1品を選定した。
◎「究極の逸品」に選定
新居さんが栽培した「弥生紫」は、株式会社トランジットジェネラルオフィス社が「究極の逸品」に選定。同社がプロデュースする代官山のレストランなどで、2月から弥生紫を使用したメニューが提供される。
弥生紫の食べ方は白米1合に大さじ1杯混ぜて炊くだけ。従来の黒米は硬いのが難点だったが、弥生紫は柔らかく食べやすいのが特徴だ。ポリフェノールや食物繊維など栄養も豊富で、健康づくりにも役立つ。
「伝統を受け継いでいくことと、食べて健康になるお米を提供すること」を常に考えている新居さん。農業に従事して15年、新居さんの栽培する米は一貫して全て農薬や化学肥料を使用しない。最初は思い通りの米作りとはいかずに10年間は失敗の繰り返しだったという。それでもなお研究を続け、今では「技術を身に付けるためのいい経験だった」と笑顔を見せる。
納得できる米を作るのに欠かせない土作りも、肥料には落ち葉や海藻などを1年かけて発酵させて使用しており、安心して食べて健康になる米作りのためには手間を惜しまない。
同じ品種でも、育て方によって食味が違うという。栽培方法を工夫することで3種類の食味が違う「コシヒカリ」を生産。数十年前から栽培が途絶えていた、大粒でかむほどに甘味を感じる「徳ばん」を4年かけて復活させた。他にも胚芽の部分が通常の3倍以上ある巨大胚芽米「白宝」など、新居さんしか作ることができない付加価値の高い米を提供するために日々努力している。
収穫した米は通信販売などで全国発送しており「なかがわ野菊の里」のホームページには、栽培の様子やおいしく食べてもらうための炊き方などの情報も提供している。
今後の展望として、独自ブランドの確立と国内だけでなく、海外にも目を向けている新居さん。「本当においしいお米を日本だけでなく海外の人にも味わってほしいですね」と話してくれた。
▽ホームページアドレス=http://www.nogikunosato.com

写真説明=上 盾と弥生紫を手に「海外の人にも味わってほしい」と新居さん・希予さん(38)夫妻

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写真説明=下 「究極の逸品」の10産品に選ばれた「弥生紫」

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